ADHDとは何か

コラム

ADHDの定義

DSM-Ⅳ-TRにおける「9項目の不注意症状リスト」と「9項目の多動性-衝動性症状リスト」のうち、
両方のリストから各6項目以上、あるいは片方のリストのみから6項目以上の症状が見いだされるもので、
広汎性発達障害や統合失調症、あるいは他の精神病性障害の経過中にだけ現れるものではなく、
気分障害、不安障害、解離性障害等の症状で説明することが出来ず、
すでに幼児期には症状のいくつかが明らかに存在しており、
しかも2カ所以上の場で同様の症状が現れている証拠があり、
それらの症状により実際の生活上に何らかの支障や、適応上の問題が生じているものです。

ADHDの症状

ADHDの症状は「不注意」「多動性」「衝動性」の3つに大きく分けられます。
以下の症状は、子どもと大人では現れ方に大きな差が生じます
大人になると様々な経験を経て「やったらまずいこと」をある程度学習しているため、多動性・衝動性の症状ははっきりと確認しずらいところがあります(大人は滅多に人前で高い所に急に登ったりはしない)。しかし、本質的には「何か落ち着かない感じ」や「むずむずする」といった感覚を当人は感じており、そういった微妙な感覚があるかどうかが症状確認のための指標になります。

不注意症状

  • 学業や仕事などの活動において、注意の持続が出来ない。
  • 不注意によるミスが多い
  • 話しかけられても聞いていないように見える(うわのそら)
  • 1つの課題を最後までやり遂げられない。しばしば他の活動に気が移ってしまう。
  • 物を頻繁になくす
  • 外からの刺激によって注意が逸れやすい

多動性症状

  • 体動(そわそわ手足を動かす、貧乏揺すりなど)が多い
  • じっとしていなければ行けない場面においてじっとしていることが出来ない
  • 不適切な状況で走り回ったり、高いところに登ったりする
  • 喋りすぎる

衝動性症状

  • 人の言うことを遮って話してしまう(割り込んで話す)
  • 人の行動を妨害してしまう、ちょっかいをかける。
  • 順番を待つことが出来ず、割り込んでしまう。

ADHDの治療

ADHD治療は「薬物療法」「障害に対する本人の工夫」「周囲の人の理解と協力を得ること」の3つに大きく分けることが出来ます。

ADHDと一言で言っても、上述の症状を見てもらえば分かるように、非常に複雑な要素が絡み合っており、1人1人現れ方や程度が異なります。
まずは自分の障害の重症度を医師やカウンセラーと話す中で確認し、周囲の人からどの程度のサポートが必要なのか(あるいは特に必要ではないのか)を考えることが優先されます。周囲の人からの適切な理解と協力がもらえれば、障害を持っている当人にとってはとても心強く、学校や職場などで自分らしさを発揮し、適応する事が出来るでしょう。
またそのためには、同時に「障害に対する本人の工夫」も必要になってきます。この工夫は、1人で考えるよりも、発達障害に理解のある医師やカウンセラーと相談して考えていくと良いでしょう。数々の相談を受けてきている専門家であれば、自分一人では見当たらなかった解決の糸口をもたらしてくれるかもしれません。

大人のADHD

大人のADHDでお困りの方は、しばしば「うつ病」「双極性障害」「不安障害」「物質依存」「パーソナリティ障害」「睡眠障害」などを併発しており、これらの疾患を契機に相談に訪れることも多いと思われます。

これらの人は、子どもの頃からどこか生きづらさや、周囲の人と比べて上手くいかないポイントがあると感じていたかもしれません。
学校や職場などで、こういったやりづらさを感じながらも、努力によって何とか切り抜けてきた人が多いのではないでしょうか。
しかし、努力も限界を超えると誰でも疲弊します。二次的に精神疾患を抱える方の多くはこういった方です。

大人になって、ある時ふと今までの人生を振り返って、「自分がADHDではないか?」と感じる方は、きっと自分独自の対処法を身につけてきているはずです。同時に、対処の術が分からないこともまた多いはずです。

大人になって、二次的な疾患を併発したことがきっかけでADHDに気づかれた方は、焦らず、治療の優先順位を相談して決めていきましょう。
抑うつ状態でエネルギーのない状態であれば、まずはそこから回復することを優先する必要があります。

回復し、それでもこの人生の荒波に立ち向かっていく皆さんは、自分の特性と向き合ってより強く社会に適応していくために、是非一度専門家に相談してみてください。

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引用・参考文献

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